T-base News & Topics
宮城県から4日間の研修を受け入れました
宮城県から視察研修として数学科の教諭を受け入れました。配信機材と授業の様子を視察し、最終日にはセンター職員を生徒役とした遠隔授業を50分行いました。4日間を通して教科内はもちろんのこと教科外の先生からのご意見もらえるのは大変貴重で勉強になりました。また授業の準備や画面越しでの実施は対面授業とは気にかける点が異なると感想を述べていました。
北海道大学オープンエデュケーションセンターとT-baseコンソーシアム
T-baseでは遠隔授業の在り方や成果、効果的な授業手法についての検証を目的として北海道大学オープンエデュケーションセンターと月1回の定期交流を実施することになりました。大学院生も参加し、1回目はT-baseの概要と取り組みを説明が行われました。次回は3月17日(月)に実施を予定しています。
外部講師との協働授業の実施:寿都高校1年生「英語コミュニケーションⅠ」
教科書単元(Why do people tell each other stories?「なぜ人は話を伝えるのか。」)の「授業導入」として、海外留学の経験がある日本人ゲストに参加していただき、遠隔授業を実施しました。ゲストからは「フィンランドでの留学体験」を基にしたプレゼンを、英語で行っていただきました。その後、生徒達からの英語での質問タイムを設け、答えていただきました。生徒達はディクテーションしながら「コミュニケーションを恐れずに行う流暢な英語を話すゲスト」から、多くのことを学びました。今後、外国人ゲストやALTとの授業を一層積極的に行えるよう、今回の活動を活かしていきます。
【コミュニケーションをする上でのアドバイス】
【「プレゼン中に」生徒の意見をまとめるために使ったアプリ(Padlet)】
【T-baseで使用した端末(neat frame)】 【左:T-base授業者 右:ゲスト】
【プレゼンスライドの一部】
「社会とつながる」場面設定と言語活動:月形高校3年生「英語コミュニケーションⅢ」
教科書単元(What are the rewards and challenges of living in a different culture?「外国に住む際の良い面と大変な面」)の学習活動の一環で、北海道の道路標識についてのプレゼンテーションを、フィリピン出身のALTに対して英語で実施しました。
北海道ではインバウンドの増加に伴い外国人による交通事故が少しずつ増えているようです。その原因の一つが、海外と日本との道路標識の違いと言われています。「海外の方に日本の道路標識をどのように、分かりやすく説明するのか」という場面を設定しました。
プレゼン前の授業で、オーストラリアの道路標識の日本との差異や共通点を学んだ後に、北海道ならではの道路標識(野生動物関連、ホワイトアウトによる衝突事故防止等)を日頃の授業で学んだ知識・表現を活かしながらALTに向け発表することができました。
発表後はALTから追加の質問を英語で行い、生徒同士協力しながら回答しました。生徒達は「日本では当たり前なことを、外国人に細かく伝えなければコミュニケーションが成立しない」こと、また、「話す内容に関する背景の知識が更に必要である」ということも知ることができました。
今回体験したことを今後の授業につなげながら、「場面設定を明確にした言語活動」を継続していきます。
【月形高校授業実施教室からの写真】
【T-base配信場所(ボックス)から映した写真】
※モニターからは左右が反転して見えます。
知識構成型ジグソー法研修会(実践編)を実施しました
研究グループを主体としたジグソー研修(実践編)を実施しました。
最初に千葉教諭から前回より具体的な資料の作り方、考え方を学びました。次に佐藤(崇)教諭からDOUBLE-DOUBLEの実践についての報告がありました。
最後にワークショップとして、文系教科と理系教科に分かれ意見交換を行いました。今後はジグソー法をはじめ協調学習を柱とし、教科の枠を超えた授業作りと実践を行っていきます。
知識構成型ジグソー法研修会を実施しました
T-baseで最も若手の教員である千葉教諭を特別講師とし知識構成型ジグソー法の研修会を実施しました。千葉教諭は日本史探究の授業でジグソー法を実践しています。研修の前半は理論編として、ジグソー法をはじめとした協調学習について学びました。後半は実際にジグソー法を先生方に体験してもらいました。
研修に参加された先生方からは、「実際にジグソー法にチャレンジしたい」、「自分の授業を見直すきっかけになった」などの声がありました。
後期は「協調学習をやってみよう」を柱に、研究グループ中心として有志のジグソー会を結成し、実践編を学んでいきたいと思います。
数学Ⅰ【double-doubleの授業実践】
知識構成型ジグソー法の派生型であるdouble-doubleで授業実践を行いました。ジグソー法は基本的に3つに分かれエキスパ-ト活動を行いますが、double-doubleは2人1組のペアを基本に構成します。ジグソー活動では違うペアで思考を深めていきます。
今回は、2次関数のグラフが値の変化でどう変わるかを話し合いました。生徒7名の実践でしたが、人数が多くても他教科でもジグソー法より手軽に実践できる授業手法として可能性を感じました。
第2回テーマ別研修を実施しました
研究グループが主体となり、第2回の校内研修を行いました。第1回と同様のグループで事前に授業公開を行い、FigJamを使って、質問事項や疑問点を柱として話し合いました。参加された先生方のリフレクションでは、「授業の見直しと改善」として既存のものの見直しや新たな手法の取り入れ、「協働的な学び」として生徒の交流の促進などが挙げられました。
今年度の3つのテーマ「個別最適な学びと協働的な学びの一体的な充実」「問いを立てる探究的な学び」「新たな遠隔授業の構築」を一体的に充実させるための1つの方策として、次回の研修では「知識構成型ジグソー法」を先生方と学んでいきたいと考えています。
古典探究(合同授業)の授業公開
今年度、国語科の一部の授業では2校合同授業で実施しています。単独配信の授業と違い、音声面や授業展開を日々考えながら授業実践をしています。
今回は平取高校4名と夕張高校5名の古典探究の合同授業を公開しました。夕張高校では総務副大臣の来校視察があり、配信授業を見学されました。個別最適な学びと協働的な学びの一体的な充実に向けて、個人作業から協働作業への展開や生徒の自主的に問題に取り組めるようレベル別の設定をするという実践を行いました。生徒は私の予想以上に積極的に活動してくれました。今後は学校間の生徒交流ができるよう、授業展開を考えていきます。
数学Ⅰ(知識構成型ジグソー法)の授業公開
今年度、パナソニック教育財団からの助成を受け、授業実践を行っています。研究課題として「遠隔授業における生徒の問いを引き出す協働的な授業モデルの構築とクラウドを活用した個に応じた指導の実践~課題先進地域北海道のT-baseにおける遠隔授業の変革~」を掲げ、有志メンバーを募り、合同授業部会と多人数部会に分かれ活動しています。
合同授業部会では、音声に関する課題が多く、ハウリングや生徒の声が聞き取れないことが多くあります。そのため、イヤホンマイクを用いて音声問題を解決することで、協働的な学びが行えると仮説を立て、授業モデルの構築を目指しています。
今回は寿都高校7名と本別高校7名の数学Ⅰの合同授業で知識構成型ジグソー法を用いて、学校間の生徒交流ができるよう4つのグループそれぞれにGoogle Meetを立ち上げ、生徒のやり取りを見取る実践を行いました。一部、音声が途切れたり、通信不良が起きてしてしまうこともありましたが、概ね順調に生徒たちは協働的に取り組んでいました。
▲授業中の機材と教員が見ている画面(配信側の画面は反転します)